香典を入れる不祝儀袋の選び方
通夜・葬儀・葬式・告別式に持参する香典を入れる不祝儀袋は、宗教や金額に見合ったものにします。宗教や宗派が不明の場合は、一般的に共通して使える「ご霊前」が無難です。ただし、蓮の花が描かれている不祝儀袋は、仏式に限ります。
葬儀に参列する場合は、きちんとしたマナーで参列することが大切です。
参列者としてして知っておきたい知識をご紹介します。
通夜・葬儀・葬式・告別式に持参する香典を入れる不祝儀袋は、宗教や金額に見合ったものにします。宗教や宗派が不明の場合は、一般的に共通して使える「ご霊前」が無難です。ただし、蓮の花が描かれている不祝儀袋は、仏式に限ります。
沖縄ではふくさを使わない場合が多いようです。しかし、最近はふくさを使用する方も増えています。そのままで失礼と感じるのでしたら、ふくさを用意すると良いでしょう。逆に、ふくさに包んでいることに対して失礼と感じられることはありません。
お花を贈るときは、供花の意向を伝えて、了解を得てから届けるようにしましょう。
葬儀は、宗教や宗派、地域によってしきたりが異なるため、事前にこちらの供花の意向を伝えて、お花を贈っても良いのかを伺い、遺族に了解を得てから届けるようにしましょう。
また、贈って良い場合でも、何かしきたりや注意するべき点があるかどうかを遺族に確認する必要があります。遺族の事情で、葬儀への供花を辞退された場合はそれに従うのがマナーだと心得ましょう。
生花、花輪、何れの供花をするにしても、葬儀の前日までには会場に届くように手配します。
最近は、会場のスペースや環境への配慮などにより、花輪を受け付けず、生花のみにしている会場もあります。また、祭壇に飾られる供花は全体の統一感を考慮して葬儀社や、専門の生花店にまとめて依頼している場合もあるため、手配する前に遺族には必ず確認することをお勧めします。
沖縄は気温が高いため、4月~11月までは、かりゆしウェア着用推進期間とされています。そのため、近年はかりゆしウェアが正装としても認められています。
葬儀・葬式の際は、礼服の代わりに着用される、男性の弔事用かりゆしウェアがあります。上着は弔事用のかりゆしウェア、下は黒いズボンという組み合わせです。
弔事用のかりゆしウェアは沖縄県内の紳士服店やショッピングモール・デパートなどの紳士服売り場で購入できます。礼服として身に着けますので、8,000円~のものを用意します。
スーツで参列の場合は、ブラックスーツ、または、濃紺、濃いグレーの無地か目立たないストライプのスーツ(シングルでもダブルでも可)が一般的です。
スーツとともに身に着けるものは、白い無地のワイシャツ、黒のネクタイ、黒のベルトです。タイピンは付けず、靴と靴下も黒で、光沢のある素材(エナメルなど)の靴を避けるのが一般的です。爬虫類の革を使用した靴やカバン、ベルトも着用してはいけません。
【服装】
沖縄で女性が葬儀・葬式に参列する場合の服装は、ブラックフォーマルのワンピースかスーツが一般的です。もしくは、光らない生地の黒い洋服を組み合わせた上下、(上はブラウスや、セーター、アンサンブルなど、下はスカートやパンツ)でも問題ありません。ただし、胸元の広く開いた服や膝上丈のスカートは避けましょう。そして、黒いタイツかストッキング、金属の目立つ留め金などがついていない、黒い靴が一般的です。
気候の関係もあり、冬でも、着物を着ている人はほとんどいません。紋付の喪服などを身に着ける習慣もありませんので、参列する場合は、洋服で出かけて良いでしょう。
参列時の服装の色は、黒が基本ですが、ダークグレー、こげ茶色、濃紺でも良いとされています。しかし、光る素材や透ける素材は避けましょう。バッグは、皮革製品ではなく、黒い布製品のものを用意します。
靴も、黒いものを用意し、金属の留め金や飾りが無い、エナメルなどの光沢があるものは避けましょう。
【アクセサリー】
近年、一般的な葬儀・葬式での装いとして、1連のパールのネックレス、お揃いの1のイアリング、ピアスなどを身に着ける方も多いのですが、飾り物を葬儀・葬式に身に着けることを良しとしない場合もあり、アクセサリーは一切身に着けないのが、「派手を嫌う」日本の文化として考えられてきました。
しかし、洋装の場合は欧米の文化として、アクセサリーを身に着けることで正装が完了するという考え方もあります。そのため、弔事での礼装として許される真珠のネックレスやそれに合わせたイヤリングやピアスを身に着けることが、一般的になってきました。
一方、沖縄では、葬儀・葬式にはパールのネックレスなどのアクセサリーを身に着ける習慣が余り無いように思われます。参列時に、周りの方と合わせることを考えるなら、アクセサリーを付けずにお出かけすることをお勧めします。
結婚指輪は例外として、身に着けていっても失礼ではありません。
なお、お化粧は薄化粧にし、マニキュアやネイルアートは落とします。
【髪型やヘアアクセサリー】
一般的に、葬儀・葬式参列する場合、服装などは華美にならないことが基本です。髪型も華美に見えないように心がけましょう。
ショートヘアの場合はそのままでも問題ありませんが、長めのセミロングやロングヘアは、華美にならないように、また、お辞儀をする時に、髪がバサバサ広がらないように気を付けたいものです。
そのために、うなじに近い低い位置で、一本に縛ります。髪留めやゴムは、黒で統一します。
しかし、カラーリングをしている場合や、パーマをかけているロングヘアの方は、それでも華美に見えるという事で、さらに、うなじに近い部分で、小さくまとめた髪型にします。
学校の制服がある場合は、制服を着て参列します。制服は正装時のスタイルのものをすべて身に着けます。靴も学校で決まったものがあればそれを履かせます。
制服が無い場合は、基本は黒と白の無地で、無ければ、濃紺、こげ茶などのダーク系のジャケット(ワンピース)に同様のズボンやスカートに、白シャツ、黒の靴下、黒の靴で良いでしょう。
沖縄には檀家制度がありません。そのため仏式の葬儀・葬式に参列する場合でも数珠を持って参列する習慣もないため、数珠は持参しません。仏式以外の葬儀・葬式に参列する場合はそれぞれのマナーに従います。ハンカチは白か黒の弔事用を用意します。
いずれにしても華美にならず、故人の死を悼み、祈る気持ちを表す服装や持ち物を心がけましょう。
葬儀・告別式は故人を偲び、悼む場所ですから、失礼にあたり、やってはいけない事があります。
沖縄では死はシニフジョー(死に不浄)と呼び、死は穢れだという考えから、臨終に立ち会う事と、葬儀・告別式に参加してはいけない場合があると言われています。
沖縄では通夜はあいさつのみ、葬儀・告別式に香典を持参することが多いようです。親族なら、葬儀・葬式・告別式に持参する香典は、5000円が相場の場合が多いようです。その後初七日でも5000円を持参します。
沖縄で香典についての金額は地域で決められている場合があります。初七日の後も、何度か法事があり、その都度持参することもあります。
一般的に、仏式では通夜・葬儀・葬式・告別式などはご霊前です。49日を過ぎたら、ご仏前を使います。また仏式でも真宗(浄土宗、真宗大谷派など)では、霊という考え方が無いため、49日以前でもご仏前を使います。
通夜・葬儀・葬式・告別式に持参する場合は、宗教が不明な場合は御霊前。仏式でも宗派が不明な場合は御香典が無難です。
沖縄での通夜・葬儀・葬式・告別式は地域によって大きく差がある事もあります。不安な場合は、周囲の方に恥ずかしがらずに聞くのも一つの方法です。
七日焼香(ナンカスーコー)とは、初七日から四十九日までの間、七日毎に行う法要の事です。
近年は、初七日に四十九日まで繰り上げ法要を行う場合も増えてきました。その場合は5,000円(あるいは3,000円)を包む場合が多いようです。
また七日毎の法要に参加するのであれば、1,000円を包む場合もあります。
しかし、この場合も、地域差や、血縁者によって異なるため、身近の方に聞くのが良いでしょう。
一般的に、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌などと言われる法要は沖縄では、年忌焼香(ニンチスーコー)と呼ばれています。
一年忌(イヌイ)三年忌(サンニンチ) 七年忌(シチニンチ)十三年忌(ジュウサンニンチ)ワカスーコー(若焼香)と言い、二十五年忌(ニジュウグニンチ)、三十三年忌(サンジュウサンニンチ ウワイスーコー)を大焼香(ウフスーコー)と言います。
近い親族は5,000円~10,000円、知人、友人、四親等以上の親戚などは3,000円~5,000円ほどが一般的のようです。しかしこれも、地域などで、違います。身近な関係者に確認をとるのが良いでしょう。
沖縄では、供花・供物をしたときは、香典を持っていく必要はないとされている所もあります。しかし、 香典は1、000円~3000円程度で、15,000円ほどの供花をするとされる所もあるようです。いずれにしても、沖縄県内でも、地域によって、色々な違いがありますので、事前に確認することをお勧めします。
沖縄では、檀家制度もなく、一般的に特定の宗派に属していないため、お葬式等に、数珠を使う習慣が広まりませんでした。お葬式や法事に参加する際に、数珠を持ち込むと、かえって不思議な目でみられたりします。
沖縄のお供えものに、重箱に詰めた料理(ウサンミ)があります。法事、お彼岸、清明などにお供えをします。この中には、皮付きの豚の三枚肉、沖縄かまぼこ、魚の天ぷらなど、他地域の野菜等のみを使う精進料理とは異なるものを詰めます。このウサンミ(御三味)は、7種類か9種類の奇数の種類を詰めます。またそれと一緒に丸餅を奇数個詰めたお重の、ムチジュー(餅重)を一緒に供えます。
沖縄では、仏壇やそれ以外の神様(ヒヌカン、床の神、村の御願等)への御願などの時には拝み言葉「グイス」を唱えます。仏教でのお経 神道での祝詞のように祈りを捧げるときに使われます。
沖縄で一般的に使われている線香は、ヒラウコー(平御香)と呼ばれ、黒色で、6本の線香が溝付きでつながっている、細長い長方形の形をしています。この6本が一枚の板状になっているものを一平(ひとひら)と言います。行事や状況に合わせて、そのまま、あるいは、適宜、折って使います。沖縄の地元のスーパーやホームセンター、コンビニなどでも売っています。
沖縄ならではの風習に、西枕(イリマックヮ)があります。死者は太陽の沈む方向に帰るという思想から、頭を西に向かせて安置するのです。しかし八重山地方など、南枕で安置する地方もあります。